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不登校の解決は無理という前提が解決を難しくさせる。

おはようございます。NPO法人ステップの原です。いつも、お子様の不登校のご対応、お疲れ様ですm(_ _)m

前提が違う。

先日、初回ご相談をお受けしている時に、強い違和感を感じました。

私が「なるほど。では、こうしましょう」とご提案すると、
ご相談いただいているお母さんが「ああ、やり方が間違っていたんですね」と後悔を口にされ、「なぜネット上の不登校対応で納得したまま過ごしてきたのか」をお話しくださいました。

不登校 お母さん 苦しい しんどい

そこで、ふと、
世の中のほとんどの不登校の対策は、「不登校の積極的な解決は無理」という思い込みが前提となって作られている。
ということに、気づきました。

例えば、

  • 子どもの力を信じて見守りましょう。
  • 登校刺激はせずに、優しく受容しましょう。
  • 本人が自ら動き始めるまで待ちましょう。

という対策についてです。

これらは全て、「不登校の積極的な解決は無理。だから自然回復に任せるしかない。」という前提が含まれていると思います。

自然回復のデメリット

だから、その対策を続けていると、保護者の方は、

  • 回復させようとするのは諦めなければならない
  • 長期化しても、待たなければならない。

と思ってしまうのだと思います。

この対策を続けると、子どもも

  • いつかやる気になる時が来るだろう
  • そのうちなんとかなる

と思い始めます。

悩む

もちろん、自然な流れで回復するのは悪いことでありません。
親がガミガミ言い続けて、本人が回復しないよりは、かなり良いです。

自然な流れで回復して、自分の好きな事をやり、試行錯誤して、頑張ることができれば、社会人になり、活躍することもできます。
その成功ルートは確かにあります。

弊社も、同じ原理を活用している支援の部分もあります。

でも、そのルートを、子どもだけでやって、結果が出るかどうかは運次第です。
そして、時間がかかりすぎます。

不登校が長期化してしまいます。
長期化すると、中高生の2年間くらいが無駄になります。
青春できなくて、あとで後悔してしまいます。

長期化すると、保護者の方もしんどいです。
長期化させてしまった後悔もあると思いますし、なによりも、焦って本人に刺激してしまい、悪化させたのではないか、と悪循環になってしまいます。

積極的解決は、大変なだけ。できる。

「不登校の積極的な解決は無理」というのは嘘です。
「不登校の積極的な解決は、工程が多すぎる」というのが実際のところです。

高度な人材が、1人ずつ支援する。

不登校の積極的な解決をするためには、5つの条件が揃う必要があります。

  1. 子どもに好かれる力がある
  2. 保護者と(or夫婦間)のコミュニケーションができる
  3. 子どもを指導して結果を出すことができる何かの専門性
  4. 複数の分野の知識(心理、脳科学、教育、社会学など)
  5. 支援者が生活資金を得られる

という5つの条件です。

▲保護者会(生き方)の様子

実現は難しい。

この条件が揃う人、なかなかいないと思います。
保護者の場合は、3専門性、4複数の知識、のあたりが難しそうです。
支援者の場合は、1好かれる力、4複数の知識が難しいです。

企業が行う場合、全部揃えると、とても高度な人材が個別指導する、というスタイルになります。
1人の支援者あたり、少しの生徒数しか支援できません。
事業継続が難しいのです。

つまり、現実的に5つの条件が揃って支援することの実現は難しいです。(NPO法人ステップではやっています)
一部、大学の中で(研究も兼ねて)やっている不登校支援では、実現できている機関もあるようです。

前提が含まれて定着した

このように考えられて、”多くの生徒を支援する場合”、「不登校の積極的な解決は無理。」という前提の元にして支援方法を考えているんだと思います。
そして、それが世の中の、ネット上での、不登校支援のより良い方法として、定着しているんだと思います。

まとめ

上の5つの条件が揃ったプロフェッショナルの専門家なら、不登校を積極的に解決できます。

「不登校は解決できない」という前提が含まれた方法では長期化してしまうので、ベストではないと私は思います。
本人の青春の時間が少なくなってしまいますし、キャリアや自己実現を達成しにくいです。
長期化してしまうと、保護者の方もしんどいし、焦ってしまいます。

詳しいお話をお聞きして、プロが分析すれば、的確に対策が出せるので、ぜひ、最寄りの不登校支援の専門機関までご相談ください。

ではでは。
NPO法人ステップ原