こんにちは。NPO法人ステップの原です。
今日は「将来の話」のタイミングと伝え方について、お話しします。
「将来のことが気になるけど、聞いていいのか分からない」という保護者の方、多いですよね。
「将来の話はプレッシャーになる」…これは本当です
不登校のお子さんに「将来どうするの?」と聞くのは良くない、というアドバイス、あちこちで見かけると思います。
これは本当に止めた方が良いです。
心身が消耗している状態で将来の話を持ち出されると、
「今でさえしんどいのに、そんな先のことまで…」とプレッシャーになります。
それに、多くの不登校の子は、自分の今までの人生と将来がつながっているとは思えていません。
そもそも、今の自分と将来がつながってイメージでき、考えられるようになるのは、思春期以降です。
思春期課題が終わらないと、将来イメージなんて、考えようがないのです。
だから、不登校になってしまった今、将来のことは、まったくイメージがない状態です。
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「人生オワコン」というイメージ
その状態で、人生の王道ルートから外れてしまったという自覚だけが生まれます。
なんとなく生きていて、なんとなく人生がうまくいくだろう、というルートから外れてしまったので、人生の責任が突然、自分に降りかかります。
口には出さなくても、「このままでいいのかな」「自分はどうなるんだろう」という不安は、ずっと頭から離れません。
さらに、過去からつながった今の自分は、不登校によって道が分断されてしまい、将来につながっているとは思えない。
だから、この先の将来は「崖が待っている」と、インディ・ジョーンズのワンシーンのようなイメージを持っているケースも少なくありません。
そこで、「不登校を続けて、将来どうするつもりなの?」と聞かれると、
「(転落しそうなイメージしかない将来なのに)……。」と困ってしまいます。
焦っているのではありません。
お先真っ暗で、進むと人生がダメになるように感じているので、進むことができない状態になっているのです。
この「崖が待っている」「お先真っ暗」というイメージを、
以前の生徒は、「人生オワコン」(オワコン=終わった価値のないコンテンツ)と表現しました。
「そんなこと無いよ」という言葉では、このイメージは消えません。
実際、私もそう思っていました。
だから、「人生オワコン」という状態から、人生の改善はスタートしなければなりません。
大事なのは、「今の選択が未来につながる」と教えること
「早く進路を決めなさい」「将来困るよ」は、真っ暗な将来に進めようとされる言葉なので、追い込んでしまいます。逆効果です。

大事なのは、今の自分が選んだ道は未来の良い道に必ずつながると教えることです。
未来は、今の選択の先にしかつながっていません。
(私は『バガボンド』というマンガで学びました。)
今、選ぶものを拾い、選ばないものを捨てる。
それだけが、良い未来をつくりあげます。
ステップが目指している「未来へのつながり」は、完璧な進路計画を立てることではありません。
漠然とでもいいから、適当に自分で選び、それを味わう。
その結果、未来が変化し、未来が変わると感じる。
そうすることで、「自分はどこかに向かっている」「なんか楽しめそうだな」と感じられるようになります。
歩みが進んでいる実感。成長している実感。
その実感があれば、幸福な未来に自分で近づこうとします。
「何になりたい?」ではなく「今したいことは?」
ステップでは、支援の中にキャリア教育を組み込んでいます。
ただ、「将来何になりたい?」とは聞きません。
「今したいことは?」「今、何が好き?」「今、何をしている時が楽しい?」から始めて、「その延長線上にある将来」を一緒に選んでいきます。
未来は分断している真っ暗なものではなくて、今と確実につながっている選べるもの。
そう感じてもらえるようになると、子どもたちの「今」が輝きだします。

▲韓流ドラマオタクの先のルートにある大学へ合格した時のスクショを送ってきてくれました。(この子、次は台湾に行くって言ってました、そういえば。)
- 📖 この記事の上位記事 → 「今この時を楽しめる」とは具体的にどんな状態?
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【参考に】
不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)/文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1375981.htm