こんにちは。
NPO法人ステップの原です。

最近、ゾンビのように毎日ブログを書くことにハマっています。(ウソです。ブログに書きたいことリストが溜まりすぎて、100を超えたので、ピンチだと思い、書いています。)
今日は、なぜか学校の先生も保護者も放置しがちな、対応しにくいケースについて書きます。
「学校に行けている。でも、なんか心配」という話です。
行けてるのに、安心できない
お子さんが学校に通えるようになった。
不登校ではなくなった。
でも、心のどこかで引っかかっている。
- 帰ってきたらぐったりしている。
- 学校の話をしたがらない。
- 「楽しい?」と聞くと、「別に」としか返ってこない。
- 休日になると、明らかに表情が明るくなる。
学校には行けている。でも、「行っているだけ」に見える。
もしそう感じているなら、その直感は大事にしたほうがいいと思います。
「通えている」と「楽しめている」は別の話

ステップでは、「学校に行けている」ことと「人生を楽しめている」ことは、別のことだと考えています。
行けていても、本人がしんどいまま通い続けていたら、それは無理をして維持している状態です。
先生からは「問題なく過ごしていますよ」と言われるかもしれない。
先生によっては気を使って「休み時間に、クラスメイトと話していることもありますよ」とお母さんに言ったりします。(このケースで、実際は、本人は話しかけられて困ったという状況でした。)
でも、本人の内側では消耗が続いている。
この状態が続くと、また不登校になるか、あるいは通い続けはするけど人生全体が「楽しくない」ものになってしまう。
どちらにしても、あまり良い状態ではないですよね。
「学校に行っている」から大丈夫。それ本当?

「学校に行っている」だから大丈夫と思えます。
もちろん不登校の状態よりは、かなり良いと思います。
でも、大人の場合を想像してください。
- 会社にとりあえず行く。
- 1日中、挨拶くらいで誰とも話さず過ごす。
- たまに優しい人から話しかけられる。でも、自分からはその人へ何も与えられない。
- どのタスクもよく分からなくなっているが、なんとなくやっている。
- 上司からはイマイチな評価を下され、気を使われて、指導もされない。
- でも続けなければならない。辞めたら家族に苦労させてしまう。
- 家に帰ったら寝るので精一杯。
- 土日を楽しみに、明日も通う。
「窓際族」という言葉が昔ありましたが、
「学校に行っているだけ」の状態の子は、そんな感じの生活の状態です。
この生活の状態は、もちろん「大丈夫」ではありません。
しんどい状態です。
これを、ステップでは「ゾンビ登校」と呼んでいます。
(昔の生徒が名付けました。)
その子は、高校が楽しくなくて、2年弱ゾンビ登校をしました。
徐々にうつの症状が出て、不登校になりました。
ステップが介入した時には、自死を考えるようになっていました。
徐々に回復して、カウンセリングの中で、その時を振り返り「ゾンビのように登校していました。」と表現しました。
- 朝、とりあえず行く。(考えたら動けなくなるので、考えないように頑張る。)
- 1日中、挨拶くらいで誰とも話さず過ごす。
- たまに優しい人から話しかけられる。でも、自分からはその人へ何も与えられない。
- どの教科もよく分からなくなっているが、なんとなくやっている。
- 先生からはイマイチな評価を下され、気を使われて、怒られもしない。
- でも続けなければならない。不登校になったら家族に心配させてしまう。
- 家に帰ったら寝るので精一杯。
- 土日を楽しみに、明日も通う。
「とにかく何も思わないように、考えないように、と頑張っていました」という言葉を聞き、私は胸がいっぱいになりました。
「そんな子を増やしてはいけない」と思いました。
こんなサインがあったら
いくつかのサインがあります。
帰宅後に極端に疲れている。
学校の話題を避ける。
新しいことに挑戦する意欲がない。
将来の話に無関心。
こうしたサインは、「学校に行けている」という安心感の陰に隠れています。
「(先回りで)いらない事をして、また不登校になったらどうしよう」
と、不安かもしれません。
(もちろん、両親からはいらない事をしないのも、本人に任せることも大事です。でもそれは、本人が主導権を握っていて、主体的に動ける場合のみです。)
「本人が頑張っているんだから、いつか改善できるかもしれない」
「クラス替えがあったら友達ができるかもしれない」
そんな淡い期待を抱いているかもしれません。
(そうかもしれません。でも、本人は心を無にして、耐えている状況です。改善できる確率は残念ながら低いです。)
ステップでは「学校に行けている」だけでは卒業にしていません。
過去を受け入れられているか、今が安定しているか、未来に見通しがあるか。
この3つを確認して、初めて送り出しています。

▲春休みになり、この前この生徒が遊びに来ました。「楽しく生きています」との返答でした。
「行けているけど、なんか心配」。
その感覚は、大切にしてください。
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